「ボソボソ話」とは違います。(どこが、なんて野暮なことは言わないで!)
薔薇戦争 楠美津香 について (一言です)
最初に、言いづらいことを書きます。それは前回の『恋の骨折り損』は、少々物足りなかった(失礼!)、ということです。
でも、今回の「薔薇戦争 前半三本」はとても充実し、生き生きとした舞台でした。私は存分に満腹、楽しみました。
『恋の骨折り損』は、原作そのものが今一つ面白味に欠ける(当時のい現地の人には、明快な喜劇だったのかもしれないのですが、21世紀の遠いアジアの東の外れの国民には理解しがたいことが多すぎるのでしょう。)上にさらに話に起伏がない。物語の里である大和に住む人間には、こちらの方が耐えられないのかもしれません。そのためか楠さんも今一つ、いつもの精彩が見受けれないかな?という印象でした。
3人については、リンクになっていますので、ウィキペディアで知ることができます。
どうもこういうおどろおどろしく欲望渦巻く内容の芝居の方が、楠さんの様式には合っているのかと、『恋の骨折り損』の時と比べながら観ていました。話としては平板な『恋の骨折り損』では、ひとりで様々な人物を演じ分けるという特長が発揮し辛いのかもしれません。
リハーサル風景 川谷さんからいただきました。 |
それは、プロローグと言うべきかどうかいつも悩むのですが、お馴染みの「黒板」による人物紹介と演技の方針が、語られる場面にも出ていました。
『恋の骨折り損』ではどうももたつく。しかし『薔薇戦争』では、ここから既に面白い。黒板に向かう後ろ姿が生き生きとしているのです。リズミカルで、そのリズムに観客が乗せられてしまうのです。
思うに、あの黒板のシーンはその役割以上に貴重な時間なんですね。どう考えても理不尽な”ひとりシェークスピア”の世界に、観客を迷い込ませる力業とでもいうか、あの技を錆び付かせないよう、さらに磨いてもらいたいのです。
ここで一つ楠さんにお願いがあります。
黒板での人物紹介のとき、
「青」色のチョークはやめてください!
ちょっとした照明の加減と角度で全く見えなくなるんです。濃い緑色の黒板場合は、一段と見づらいのです。
リハーサル風景 川谷さんからいただきました。青は読めません。 |
黒板を使ったあの場面は、客の心を引き込む重要な役割を、単なる人物紹介以上に持っているのでしょう。また、登場人物が多いときであれば、客としては、途中でも「どんな奴だっけ?」となったとき、あの黒板で人物を確認しているんです。それが見えないのは困るんです。
秋のセカンド・ステージが楽しみです。
ちなみに「まちなかぶんか小屋」での公演は、
10月11日(水)『ヘンリー六世・パート1』 18:30開場、19:00開演
10月12日(木)『ヘンリー六世・パート2』 18:30開場、19:00開演
10月13日(金)『ヘンリー六世・パート3』 18:30開場、19:00開演
チケット 1公演 ¥2,000
3公演 ¥5,000(全公演共通チケット・絵葉書付)
チケット取扱 まちなかぶんか小屋 ☎0166-23-2801
こども冨貴堂 ☎0166-25-3169
川谷大道具 ☎0166-63-3629
問い合わせ 川谷大道具
となっています。さらに、
!!!最終公演!!!
『リチャード三世』 2018年3月予定
こちらは早く来てほしいような、でも、できるだけゆっくりでいいよ、そんなに慌てなくていいから・・・。
アンビバレントな昨今です。
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