2017年11月25日土曜日

楽しめますよ! T☆Sプロジェクト 『髑髏城の七人』

イヤァー、面白かった。🎶🎶🎶

『髑髏城の七人』ですよ。

そう、

T☆Sプロジェクトさんのです。


 初日の公演をたった今見終えて帰宅したところです。

 今日、観ていない方、

 なんとしても明日、


行きましょう!



面白いです。

楽しいです。

 そして、チラシにあった「Last Stage」が、どういうことなのか、自分の目と耳で確かめてください。
 明日は二回のステージがありますので、どちらかには入場しましょうね。

 2時間半の長丁場ですが、舞台がめちゃくちゃ豪華で、尚且ついろんな工夫がなされています。
 衣装はいつも以上に凝っています。大変だろうな、あれだけ拵えるのは。そしてまあ、みなさんお似合いなこと。

 殺陣のシーンがけっこうな頻度であります。時間を感じさせません。今日は予定よりもチョイとばかり押したようですが、飽きる、なんてことは一度もありませんでした。

 もちろんプロではないので、・・・というシーンがなかったとは言いませんが、それを忘れさせてくれるほど楽しませてくれます。明日は細かなところも修正されるでしょうから、今日以上に楽しめるはず。ウン。

 かく言う私は、端からから二回観る予定でして、今日と、明日の16:00〜の二回目の公演も観ます。


26日(日)

  1回目、11:00〜
  2回目、16:00〜
 (ともに開演時間です)
料金は、

¥2,000。

2017年11月15日水曜日

「七人」の意味するモノ

あれま、「七人」が続きました


 期せずしてT☆Sプロジェクトは「髑髏城の七人」を11月25・26日(土・日)に、市民劇場では12月4・5(月・火)に「七人の墓友」を俳優座よって上演します。両方とも題名に「七人」と人数が明記されている芝居を上演する。

「七」という数字は、洋の東西を問わず独特の位置を他の数字と比較して持っている。それらについて言及すれば、何年の時間を費やすことか計り知れない。そこで芸能・芸術の範囲に絞って考えたい。

 この国では、「七人」といえば、「七人の侍」が思い浮かぶことにいつの間にかなっている。


「七人の侍」が思い浮かぶ御仁はきっと「七人の刑事」もあるぞ、と口をもぞもぞされていることだろう。「荒野の七人」なんてのもございました。しかし平成生まれのひとは「なんじゃ、それ」かもしれない。

なんで「七人」?


ところでどうして「七人」とはっきり人数を示したのか?それは「七人」でなくてはならなかったからではないか?もし、漠然と「侍ども」という題名だったらどうなっていただろうか。

 上記の三つの「七人もの」に共通するのは、圧倒的に強力強大な巨大組織にどう見たって勝ち目のない弱小集団が刃向かう、という大まかな対比が成立する物語だという点だ。 だから最後は善戦虚しく・・・という塩梅を想像できちゃう、という設定だ。これが中国の場合だと、弱小集団ではなく、たった一人で立ち向かう”墨子”となるところが、ウーッム凄いなぁ)

成り立つ弱小集団とは?


 つまり、「七人」というのは、最弱最小の集団だということだ。これ以上だと中途半端になり、これ以下だと集団組織として成り立たないということなのだろう。(「7」が”奇数”でしかも””素数というところに浪漫を感じる人もいるかもしれない)

********************************
 では、それはどういう集団なのか?

 それは全滅、もしくは全滅とまでは言えないものの、それに近いダメージを受けることが決定的だと予測される集団だ。どう見ても勝ち目はない。負け目(そんなものがあるのか知らないが)なら売るほどある集団だ。そんな集団の構成員は命を失うことは致し方がないと考える。自分の将来にわたる命に希望を見いだすことができないとしたら、何を彼らは望むのか?

 彼らは命を差し出すことの代わりに、自分たちが存分に力を発揮し縦横無尽に戦いまくったことを後世に伝えられることを望むというか、それぐらいしか望むことがゆるされないのだ。最も大事な命と引き換えに自分の生きた物語が語り継がれることを欲望した。しかし、そのためには自分たちと行動を共にし、しかも最後まで生きのこる人間がいなくてはならない。

 それが「七人の侍」では、勝四郎なのである。勝四郎は未熟な侍である。それでも彼を仲間にしたのは、語り継ぐ者として役割を負った者だからなのである。六人の侍は、懸命に勝四郎を教育する。一人前の武士でなければ、自分たちの生きてきた有り様を、語り継ぐことが適わないからだ。

 そのためにこの「六人の侍」たちは、勝四郎をどんなことがあっても死なせてはならない。つまり、勝四郎という一番弱い者を自分たちのまとまる軸に置いて行動することになる。

 闘いの集団なのだから剣術の巧みな者、怪力の持ち主を雇えば良いと考えがちだが、なんとも非力な勝四郎が彼らにとって最も必要な存在となるのである。
****************************

注 ****************************で囲まれた範囲は、
内田樹氏の「『七人の侍』の組織論」
に依って考えました。
ぜひリンクから閲覧してください。
集団形成についての示唆に富む論考です。http://blog.tatsuru.com/2010/11/22_1626.php




 そういえば、ロード・オブ・ザ・リング(指輪物語)のビルボ・バギンスと養子のフロドも「旅の仲間」であるとともに、「語り継ぐ者」でしたね。



 フロドは「指輪物語」を書き終えると、「中つ国(この世)」からエルフとともに去って行きます。


「七人」の謎


少々長くなりますが、重要のところなので、先ほどの内田樹氏の「『七人の侍』の組織論」を引用します。

**************************** 以下は引用です。

「リーダー勘兵衛」(志村喬)、
「サブリーダー五郎兵衛」(稲葉義男)、
「イエスマン七郎次」(加東大介)。
7名中の3名が「リーダーが実現しようとしているプロジェクトに100%の支持を寄せるもの」である。この比率は必須。
「イエスマン」はリーダーのすべての指示に理非を問わずに従い、サブリーダーは「リーダーが見落としている必要なこと」を黙って片づける。

その他に「斬り込み隊長久藏」(宮口精二)

「トリックスター菊千代」(三船敏郎)
もなくてはならない存在である。

自律的・遊撃的な動きをするが、リーダーのプランをただちに実現できるだけの能力をもった「斬り込み隊長」の重要性はすぐにわかるが、「トリックスター」の組織的重要性はあまり理解されていない。

トリックスターとは「二つの領域にまたがって生きるもの」のことである。それゆえ秩序紊乱者という役割を果たすと同時に、まさに静態的秩序をかきみだすことによって、それまでつながりをもたなかった二つの界域を「ブリッジ」することができるのである。
菊千代は「農民であり、かつ侍である」というその二重性によって、絶えず勘兵衛たちの「武士的秩序」を掻き乱す。だが、それと同時に外見は微温的な農民たちの残忍なエゴイズムを自身のふるまいを通じて開示することによって、農民と侍のあいだの「リアルな連帯」を基礎づける。

七人の侍のうち、もっとも重要な、そして、現代においてもっとも理解されていないのが、林田平八(千秋実)と岡本勝四郎(木村功)の役割である。

平八は五郎兵衛がリクルートしてくるのだが、五郎兵衛は自分がみつけてきた「まきわり流を少々」という平八をこう紹介する。
「腕はまず、中の下。しかし、正直な面白い男でな。その男と話していると気が開ける。苦しい時には重宝な男と思うが。」
五郎兵衛の人事の妙諦は「苦しいとき」を想定して人事を起こしていることにある。
私たちは人を採用するとき、組織が「右肩上がり」に成長してゆく「晴天型モデル」を無意識のうちに前提にして、スキルや知識や資格の高いものを採用しようとする。
だが、企業の経営をしたことのある人間なら誰でも知っていることだが(「麻雀をしたことがある人間なら」と言い換えてもよい)、組織の運動はその生存期間の過半を「悪天候」のうちで過ごすものである。
組織人の真価は後退戦においてしばしば発揮される。
勢いに乗って勝つことは難しいことではない。
勝機に恵まれれば、小才のある人間なら誰でも勝てる。
しかし、敗退局面で適切な判断を下して、破局的崩壊を食い止め、生き延びることのできるものを生き延びさせ、救うべきものを救い出すことはきわめてむずかしい。
「苦しいとき」においてその能力が際だつような人間を採用するという発想は「攻めの経営」というようなことをうれしげに語っているビジネスマンにはまず宿らないものである。
けれども、実際に長く生きてきてわかったことは、敗退局面で「救えるものを救う」ということは、勝ちに乗じて「取れるものを取る」ことよりもはるかに困難であり、高い人間的能力を要求するということである。
そして、たいていの場合、さまざまの戦いのあとに私たちの手元に残るのはそのようにして「救われたもの」だけなのである。

勝四郎の役割が何であるかは、もうここまで書いたからおわかりいただけたであろう。
彼は「残る六人全員によって教育されるもの」という受け身のポジションに位置づけられることで、この集団のpoint de capiton (クッションの結び目)となっている。
どんなことがあっても勝四郎を死なせてはならない。
これがこの集団が「農民を野伏せりから救う」というミッション以上に重きを置いている「隠されたミッション」である。

なぜなら、勝四郎にはこの集団の未来が託されているからである。
彼を一人前の侍に成長させること。そのことの重要性については、この六人が(他の点ではいろいろ意見が食い違うにもかかわらず)唯一合意している。
それは自分のスキルや知識を彼のうちに「遺贈」することによって、おのれのエクスペンダブルな人生の意味が語り継がれることを彼らが夢見ているからである。

****************************引用終わり


 大きな敵(所謂「敵」でなくてもいいのかも。単に巨大な存在という意味であれば)に対峙することを余儀なくされている最小集団ではこの七つの役割を担う者が必要だと、黒澤明監督は考えたのですね。最低人数ですから重複することはありません。何よりもユニークなのは、勝四郎の存在であり役割です。

 「人が生きるためにには物語が必要」、「人は物語を求める」と言われますが、「六人の侍」にとって、勝四郎とともに生きた「七人の侍」の物語は、どう転んでもまともな死に方をできない自分たちにとって、それぞれを支えるのに欠くことのできない「伝説」になるのですね。

 興味のある方は、以下の本をぜひ読んでください。

人はなぜ物語を求めるのか

ちくまプリマー新書

そして、ふたつの「七人」に期待すること


 さて、「髑髏城の七人」「七人の墓友」では、どのような七人として描かれるのか、そこの視点を絞って観にゆきたい。すくなくとも「単純に七人います」、ではないことを祈る。もちろん黒澤明監督とは違っていていい。
 できれば新しい視点を組み込んだ芝居であることを望む。ただ、なぜ「七人」でなくてはならないのか、そこが納得いかせて貰いたい。「七」にどう拘ったのか、そこが知りたい。




市民劇場はの12月例会は『七人の墓友』俳優座です

まずは、チラシから。

なぜ、チラシから紹介したかというと、このチラシの「ウーッム」度合いを知って欲しかったからです。

本番の公演は
このイメージとは


ほど遠い!!!

のです



のだそうです。

裏面にあるように、

「笑いと涙と共感たっぷり」


のお芝居だということです。


 制作の都合で、チラシをはやく作りすぎたのでしょう。最初の構想とは違うものになってしまったのかな?
 ですから、チラシのイメージを

払拭して欲しい


 のです。
 裏面のキャストの写真を見ても、おどろおどろしさは、

微塵も


 感じませんモノね。

 私の話が信じられない人は、

をご覧ください。

 俳優座については、俳優座のHP ウィキペディアの俳優座のページをご覧ください。








T☆Sプロジェクト 10周年記念公演 第2弾ですぞ!

『髑髏城の七人』です。そう、

あの髑髏城の七人ですよ。


 劇団☆新感線による「雪月花」じゃない、「花」「鳥」「風」「月」の4シリーズ、11月23日からは、最後の「月」が来年の二月いっぱいまで行われる。

 それと同時期に旭川では、T☆Sプロジェクトが『髑髏城の七人』を公演する。


11月25日(土) 18:30〜
11月26日(日) 11:00〜
            16:00〜 
(いずれも開演時間です)
旭川市民文化会館 小ホール



 ウーム、意図的にぶつけたとしたら、かなり大胆な勝負ですね。上演時間は2時間。

 気になる人は、劇団☆新感線の方のローチケのHPをご覧ください。

 しかし私はそれ以上に、T☆Sプロジェクトのチラシにある、

「T☆Sプロジェクト Last Stage」


 が気になるのです。

 「T☆Sプロジェクト The Last Stage」なら「最新の」となるのですが、ウームウ!

 宮崎駿風なのか、それともこれを境に、新しく生まれ変わろうとしているのか、

とっても気になるのです。




なお、『髑髏城の七人』については、ウィキペディアのページをご覧ください。






2017年10月16日月曜日

いやー、参りました『ウラシマリンク』に。

劇団ソライロのみなさんに感謝します。

最高でした。


なぜなら、ということを、ダラダラと書きます。
ダラダラですので、「嫌だ」という方は読まないでください。


私にとっての良い本とよい芝居


良い本とはどんな本か?
 普遍的な良い本のことは私にはとても言えない。あくまで私にとってだ。

 私にとって最良の本は、何を言っているのかわからない本だ。ただし、こいつはとてつもなく凄い内容の本だということだけはわかる。難解で何を言いたいのかは、今の私には理解不能であるが、こいつを理解できる能力をいつか獲得したい。そういう欲望を喚起してくれる本がいい。一読で理解できる本は、即、ゴミ箱行きだ。

 芝居も同じだ。エンターテイメントに徹した芝居も悪くはないが、観劇した後に余韻が残らないものは快感を得た記憶しか残さない。少々寂しい。
 観ているときに何が言いたいのかさっぱり掴めないのだが、目の前の芝居から眼が離せない。釘付けになってしまう。そういう芝居を求めている。
 えてして、こういう芝居は理解を超えているがゆえに、観劇後に反芻する機会が多くなる。その最たるものが、串田和美と亡き緒形拳の『ゴドーを待ちながら』だ。数ヶ月間、頭から離れずに難儀した。


久しぶりのMy 傑作作品


さて、前置きが長くなったが、今回のソライロの『ウラシマリンク』は、上記の『ゴドーを待ちながら』以来の「私の心を離さない」、世界最大の文学賞級の作品となった。
 観たのは14日土曜日、ずっと考えている。夢にまで出てくる。(こいつは迷惑だ
 
 正直の言う。観ているときはよくわからなかった。「声帯のつよい役者が多いなぁ」なんて、あらぬ事も考えていた。終演したとき隣の人に「あそこはどういうこと?」と質問したくらいだ。

 だからといって退屈していたワケじゃない。引きつけられる。ワカンナイのに。こういう矛盾した複雑怪奇な芝居や書物が好きだ。

 きっと私は「わかりやすい」が嫌いなのだ。わかりやすいは、「悪」だとも考えている。世の中そんな単純じゃないよ・・・。人のことを単純に決めつけるなよ。
 
 ・・・・・私のことはどうでもいい・・・・・。


と、良いながらも私の妄想です


ここから先の文章は、私の妄想だ。作者の意図はわからない。また、みなさんが『ウラシマリンク』をどう受け取ったかもわからない。自分がどう受け取ったかも理解できていない。ただ、かなりな頻度でこの作品のことを考えた。それが少しずつ形を為してきた。 
 それを書きます。

 もしあなたの考えと真っ向から対立することがあったら、ゴメンナサイです。
 同様に、作者と劇団ソライロの皆さまからみて、「何言ってやがる。ワカッチャないなー」ということがきっとあるということも、

 あらかじめお断りしておきます。


私の『ウラシマリンク』物語


人は自分なりの理解をするときに、勝手に物語を作ります。私も自分なりの「ウラシマリンク」物語を作りました。



 『ウラシマリンク』最大の功績は、宮島ススムの「後悔」を擬人化したことにある。人間は動く物だ。だから、時間・場所・人格を持つ。ポイントは「時間」だ。こいつが厄介だ。

 「時間」とは?と聞かれると、はたと返答に窮する。「今何時?」と聞いて欲しい。それなら答えられる。
 わかっちゃいないのだ。すこしも。本当は「今何時?」も怪しいのだ。だって、相手が聞いてきたときの「今」は、答えるときには既に過去になってしまっている。それでも平然と「ちょうど九時だよ」なんて答えたりする。
 今は面倒だ。もしこのことに疑問をお持ちの方がいらっしゃるのなら、国語辞典で「今」を引いてみてください。けっこう知らない意味があったりします。

今にこだわるの?


私たちは今を生きている。その「今を大事にしよう」なんてよく言う。「そんなの常識」なんですね。誰も疑わない。

 きっと宮島ススム氏もそう考えた。今を生きるために彼は過去を意図的に自分の都合のいいように変えてしまった。そこはユートピアだ。すべて自分が気分良く過ごせるように改変したのだから。「竜宮城」である。しかし現実世界に戻ると過去の後悔は、やはり忌まわしい過去である。だから、かれは過去を切り捨てる。

 ここに一つの問題が生まれる。
 「過去は変えられないけれど、未来は変えられる」という言葉がある。正しい。
 「過去は変えられない」のです。でも「変わっていく」ものなのです。自然と過去は変化していきます。でないと、私なんぞは恥ずかしくてとてもじゃないが生きていられない。けっこう自分の都合のいいように過去はいつの間にか変化した状態で記憶しています。意図的に変えようとなんか誰もしていない。でもいつの間にか変化している。

 ところが、宮島ススム氏はそれを意図的に変えてしまった。さらに悪いことにその後悔を切り捨てた。捨てたということは、過去の後悔の固定化です。もう変化できない。

 トラウマ化してしまいました。

それを何度も繰り返しました。

 そして「塔」が出来上がります。


 積もり積もったトラウマが「塔」を形成します。ゴレンジャーですね。
 舞台中央にキューブが絶妙なバランスで立っていました。しかも、五人のキャラクターの登場に会わせて色が変化してました。凝ってましたね。
 
 見終わって暫くしてから、やっと気づきました。みなさんはそんなことはないのでしょう。私はゴレンジャー系のTVをほとんど見ていません。だから鈍いのです。(言い訳です)

 私がすぐに思い浮かんだのは「五輪塔」でした。

上から、

空、風,火、水、地

言い換えると、

南、無、阿弥、陀、仏

でもあります。

 これらは宇宙の構成要素、この世はこれらの五つから成り立っている。つまりこの世のすべてでもあるわけです。ですからここで宮島ススム氏は思う存分世界を形成できたのですね。

竜宮城が可能だったのは、


 各色のキャラクターは、宮島ススム氏が自分の理想とする状況に合致するように創り上げることができました。そこに宇宙の一切が存在していたからなのです。

 「塔」として立っている、自立しているということは、垂直方向に重心が重なっているということでもあります。ですからこの塔は、宮島ススム氏そのものでもあるのです。危ういバランスで立っている。とっても危険な状況です。

さらば、トラウマ


 彼は、その塔を外部から眺めていました。
 しかし、かれはその塔の内部に入り込むことを決断します。アウロウのために。これが可能になったのは、「後悔」を擬人化しておいたからですね。宮島ススムの内面を語り出したら芝居と言えないでしょう。

 入ってみて彼は、すべてが自分の為したことだと気づきます。自分から切り捨てて、バラバラだったものが、リンクを取り戻したのです。

 宮島ススム氏は、トラウマから脱出しました。


+++++++++++++++++++++++++++++++++++++
 この辺にしておきます。いっぱい考えたので切りがありません。
 説明不足のところもあります。正直書き足りない。
 最初にお断りしましたが、上記の文章はあくまで私の「妄想」です。

 ご批判もありましょうが、見逃してやってください。

謝 辞

 ツマラナイ妄想ですが、私にとっては貴重な思考です。考える機会を与えてくれた『ウラシマリンク』と劇団ソライロのみなさん、作者の隅田健太郎氏に感謝申しあげます。


トムトムキロル『猫と針』フライヤーです。

フライヤーと紹介文です。予約しなくっちゃ!



 トムトムキロルのフライヤーと三上和世さんから紹介文ををいただきました。Upするのがすっかり遅くなったことをお詫び申しあげます。

 言い訳すると、10月10日に情報をいただいたのですが、その日の朝、私のPCが昇天してしまいました。ハードディスクの崩壊でした。ピクリとも動きません。
 夕方新しい機械を購入したのですが、今日まで元の状態に戻すのに掛かってしまいました。かなりカスタマイズしていますので、時間が掛かったのです。サポートセンターさまさまでした。


前回の記事に飛びます

 さて、フライヤーです。



紹介文です

「猫と針」   作・恩田陸

人は、そこに居ない人の話をする。。。

高校時代の同窓生だった男女5人。友人に頼まれて映画のエキストラとして集まる。が、偶然にも同級生の友人の葬儀と日程が重なる。集まったメンバーは友人を弔いつつ、興味本位の憶測と、噂話と、思い出話に遡る。。。


久しぶりの本公演は、トムトムキロルにしては珍しいパターンの芝居です。
ラブ要素、薄いです。サスペンス要素が入ってるような入ってないような。そして、もやっとするかもしれません(笑)

年齢の高いチーム結成なんですけど、なんでこんなにセリフ多い脚本にしてしまったのか、焦っております(笑)
頑張りますので、宜しくお願い致します!

++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++

 あらかじめこの作品について知っておきたい人は、下記のリンクからアマゾンに飛んでください。


チケットの予約は、
090−8273−1239  三上さんの携帯

micka-kazuyo@ezweb.ne.jp    Eメール




2017年10月9日月曜日

市民劇場 10月例会は、東京芸術座『蟹工船』

『蟹工船』です





 お馴染みの蟹工船小林多喜二です。最近はこれをストレートにやるよりは、母であるセツ(三浦綾子『母』)を通して観ることの方が多くなってきた気がしています
あ、
申しわけありません、
気がしただけです。
正確なところはわかりません。

でも、

「ブラック」
ですよね。
要は。

でも、状況が過酷です。北洋の海の船の中です。




そう、

逃げようがないのです。
連絡は無線だけ。
気軽に使えない。

そこで、どうするか?

現在の、ブラック企業、ブラックバイトの比ではありません。
でも、行き着く先は「死」かもしれない、という意味では同じです。

今を考えるためにも、観ておいた方がいいかもしれないです。


この時代のように、あからさまではない分、現在の
ブラックは
質が悪いとも言えるのではないか?

悪質であるというブラックと
覆い隠されて見えないブラック。


ウーッム。


トムトムキロル 次回公演は 恩田陸の「猫と針」

 恩田陸です。

 まあ、恩田陸と言えば、『蜜蜂と遠雷』を思い起こしてしまうのですが、三上和世三によると、さまざまな傾向を持った作家なので、比較しない方がよろしいのでは?ということでした。


恩田陸 「猫と針


     28(土)①1530分~ 1930分~

     29(日)③13時~ 16時~

*席数に限りがあるので、予約がオススメです

     料金 前売り1500円(当日1800円)

キャスト

みうら沙絵

菅原慧実

杉尾勇人

川守田政博

熊谷まり


演 出
三上和世


問い合わせ
090-8273-1239(三上)



なお、チラシ等はまだのようです。解禁されたらすぐこのブログにも載せます。


閑話休題、

さて、今回の芝居のように、以前上演されたことがあるものだったり、
あるいは、
原作が小説で脚色したもの
(たしか、キャラメルボックスだったかな?)
あるいは、
脚本の手直しして潤色したもの
だったりする場合、
みなさんは元になったものを読んだり、観たりしますか?

悩ましいです。

個人的に私は、読まないし、観ません。
もともと芝居のビデオ、DVDは観ません。
だって、
かなり面白くないんですもの。
がっかりすることが多い。

では、読む方もどうしてしないのか。

それは、芝居の価値基準を勝手に決めたからです。
それは、
ツベコベ言うな!

「もう一度、観たいか」

です。
先入観なく芝居を観て、ま、次はいいか、

となるか、


もう一回観たい!

となるか
です。

でも、本当は再度観たいのに、どうしても都合がつかないこともあります。

残念💦

ソライロから、いただいちゃいました。「マグネット」

ソライロ「ウラシマリンク」の

チケット&マグネット

チケットを購入しました。
これが、現物です。
名刺サイズです
「ウラシマリンク」のチケットは名刺と同じ大きさなので、収納するのが楽です。ただ、入れるところを間違うと、探すのがたいへんかもしれません。手帳型の携帯ケースだと丁度いいかもしれません。

そうこうしているうちに、
ソライロからお手紙が届きました。なにやら、一部分盛り上がっています。
開けてみると、なんと!

4㎝×4㎝の大きさです。

前作の、「スッポンドール」のアンケートに
記入した住所に送られているとのこと。
もちろん、

「ウラシマリンク」

宣伝なのでしょうが、
☆ウレシイ☆

ぜひ、見に行きましょう!!!



3夜連続公演!!超訳「薔薇戦争」ヘンリー六世

『ヘンリー六世 パート1・2・3』を

3夜連続で楽しむ。

———チョイと粋な生活になりそうです———

お馴染み、楠美津香さんの超訳シェークスピアです。

ここまで来ると、一つの「型」といってもいいのではないでしょうか。
初めての時は、
戸惑いました。
今は
定型の持つ
快さにまで
なっています。

今や寅さん映画も新作が出なくなり、
現代のもので、「型」を持ったものは、
まったく
見なくなりました。

三つ
すべて見るのがベストでしょうが、
ひとつ
一つ
でも
楽しめるはずです。

チケットは
川谷大道具 0166-63-362
まちなかぶんか小屋 0166ー23ー2801


10月は忙しくなります。ハイ!

10月の演劇公演予定


① 楠美津香 「ヘンリー六世

12日(水)〜13日(金) 三夜連続!!! 18:30〜
 @まちなかぶんか小屋

② ソライロ 「ウラシマリンク

12日(水)20:00〜 公開ゲネ
 13日(金)20:00〜
 14日(土)13:00〜
      18:00〜
 15日(日)13:00〜
      17:00〜
 @練庵 (旭川市2.3仲9丁目山口ビル2F)

③ 東京芸術座 「蟹工船」 旭川市民劇場

25日(水)18:30〜
 26日(木)13:30〜
 @公会堂

④ トムトムキロル 「猫と針」(恩田陸 作)

28日(土)15:30〜
      19:30〜
 29日(日)13:00〜
      16:00〜
 @練庵 (旭川市2.3仲9丁目山口ビル2F)

数もさることながら、バラエティーに富んでいますね。
 

2017年9月22日金曜日

追加情報です 高文連上川支部大会 各校作品名! 

@たかすメロディーホール、ですよ。


!!!⚠️!!!
気をつけてください

旭川市民文化会館小ホールではありません。


今月末、鷹栖メロディホールで、高校生の演劇部の大会があります。これまでは旭川市民文化会館でしたので、まずまずお客さんが入場してくださったのですが、今回は市内から遠いので行くのもたいへんです。



時間がある人は高校生の
若々しい演技を見に行ってください。

各校の参加作品です
( 出 演 順 )


1 留萌高校 『色彩』 留萌高校演劇部 作

2 旭川実業高校 『カリモノコトバ』 竹田健太 作
                   潤色 旭川実業高校演劇同好会

3 旭川工業高校 『79dB』 旭工演劇部の人 作

4 旭川商業高校 『くえすてぃおん』 旭川商業高校演劇部 作

5 旭川北高校 『Please wish! ~とある神様との話』 ? 作

6 旭川農業高校 『ようこそ演劇部へ』 齋藤瑞葵 作 (生徒創作)

7 富良野高校 『夜を踊ろう』 渡辺茂「時が止まった『人形館』で」翻案
                翻案者 土野茂大

8 旭川明成高校 『ガッコの階段物語』 伊藤靖之 作 
                        潤色 旭川明成高校演劇部

9 旭川永嶺高校 『花火の煙の向こう側』 eiryo演劇部

10 旭川南高校 『うおーっっ』 原作 安永真由子 潤色 旭川南高校演劇部

11 旭川西高校 『海の底のラジオ』 旭川に市高校演劇部 作


12 旭川藤女子高校 『地球儀(仮)』 藤原葉瑠香 作(生徒創作)



大会日程です

         9月28日(木)     9月29日(金)


09:30〜10:30   開会式
10:40〜11:50   留萌高校        富良野高校
11:50〜12:50   休憩          休憩
12:50〜14:00   旭川実業高校      明成高校
14:00〜15:10   旭川工業高校      旭川永嶺高校
15:10〜16:20   旭川商業高校      旭川南高校
16:20〜17:30   旭川北高校       旭川西高校
17:30〜18:40   旭川農業高校      旭川藤高校


9月30日(土)     09:00〜11:30  合評会 

            11:30〜12:00  閉会式






2017年9月16日土曜日

まもなく、高等学校文化連盟上川支部演劇発表大会です。

@たかすメロディーホール、ですよ。


!!!⚠️!!!
気をつけてください

旭川市民文化会館小ホールではありません。


今月末、鷹栖メロディホールで、高校生の演劇部の大会があります。これまでは旭川市民文化会館でしたので、まずまずお客さんが入場してくださったのですが、今回は市内から遠いので行くのもたいへんです。



時間がある人は高校生の
若々しい演技を見に行ってください。




         9月28日(木)     9月29日(金)


09:30〜10:30   開会式
10:40〜11:50   留萌高校        富良野高校
11:50〜12:50   休憩          休憩
12:50〜14:00   旭川実業高校      明成高校
14:00〜15:10   旭川工業高校      旭川永嶺高校
15:10〜16:20   旭川商業高校      旭川南高校
16:20〜17:30   旭川北高校       旭川西高校
17:30〜18:40   旭川農業高校      旭川藤高校


9月30日(土)     09:00〜11:30  合評会 

            11:30〜12:00  閉会式




すごく楽しみ、劇団ソライロ 第2回公演 『ウラシマリンク』

第1回の『スッポンドール』では、

思いっきり楽しんだので、

期待が高まります。





( 日 時 )

 10月12日(木)20:00〜 公開ゲネ  ゲスト:松下音次郎
 10月13日(金)20:00〜 公  演  ゲスト:松下音次郎
 10月14日(土)13:00〜 公  演  ゲスト:斉藤 寛貴
          18:00〜 公  演  ゲスト:斉藤 寛貴
 10月15日(日)13:00〜 公  演  ゲスト:長谷 周作
          17:00〜 公  演  ゲスト:長谷 周作


( 場 所 )   

         練庵 旭川市2.3仲通り9丁目2条ビル2F



( チケット ) 

 一般前売 ¥1,500    一般当日 ¥1,800
 学生前売 ¥1,000    学生当日 ¥1,300
 公開ゲネは、一般・学生ともに     ¥1,000


 取り扱い  ジュンク堂旭川店、まちなかぶんか小屋


 問い合わせ sorairo.ticket@gmail.com
                070-5603-3677
                チラシのQRコードからも




今回のチラシ、

額に入れて飾りたくなります。
紙質も厚手で上等です。
画像では伝えられません。
「イイ感じ!」を味わってください。


なので
実物を手に入れてください。


ジュンク堂旭川店、まちなかぶんか小屋にあります。




2017年9月13日水曜日

河の復活公演 『詩と劇に架橋する十三章』 @CoCoDe 

NHKの「北海道クローズアップ」をご覧になりましたか?


みごとに再起動した「河」


 まずは復活公演の大成功を祝します。
 31年のブランクからの再出発には、莫大なエネルギーと熱意がなくてはなしえないものだったはずです。星野由美子さん、豊島勉さんはじめ、関係者の皆さまのご尽力に心から敬意を表します。

 かつてのアングラ劇を知るものにとっては、懐かしさと後悔と気恥ずかしさ、誇らしさと胸の痛みと甘美な回想、なんとも複雑な心境が一気に溢れ出てくる刺激的な公演でした。

 若い劇団員のみなさんは実によく頑張っていました。
 劇中の現代詩には、ほとんど馴染みがない世代の方にとって、それらを自分の血肉として取り込むのは、並々ならぬご苦労があったことと推察いたします。


新生「河」に期待する


 聞くところによると今後も「河」としての活動が続くとのこと。大きな楽しみを提供してくださるのですね。
 でもそれは、アングラ劇のコピーであってはなりません。現代劇へと橋渡しするものでないとなりません。「河」が復活する意味はそこにあるはずです。

 小説家の吉田篤弘氏は、『ソラシド』の中で、1986年当時の感覚を「自分の五感は常にザラザラゴツゴツとした、決していい感触とは言えないものの表面をなぞっていた。それらは粗悪な安物で、どういうわけか灰色の冬の空によく似合っている」と記しています。
 とするなら、アングラ劇が最も盛んだった時代は、誤解を恐れずにいうなら、より一層「粗悪な安物」だったと言えるかもしれません。批難しているのではありません。「粗悪な安物」とは、現代のツルツルとして何の抵抗(引っ掛かり)もない表現との対比として述べたのです。

 確かに現代の表現は洗練されています。カッコいいです。しかし終わってみれば、「あれっ、何だったんだっけ?」という疑問とともに消滅してしまいます。

 かつてのアングラ劇は「粗悪」でした。「粗野」で「粗暴」で「神経を逆なでする」面が拭いきれませんが、ものごとの本質を鷲掴みする「鋭さ」「繊細さ」「大胆さ」に富んでいました。さらに常識に凝り固まった私たちを、根底から破壊する力強さがありました。強烈な印象を残してくれました。だから芝居が撥ねて数ヶ月経ったある日、芝居中の台詞が不意に口を突いて出る、なんてことがありました。

 私にとっては唐十郎氏の『夜叉綺想』という芝居の中の台詞、
「ねい、ちょいと。都コンブを買いはしませんでしたか?」
なのですが・・・。
 この「は」の使い方に痺れたのです。


アングラ劇の現代における強み


 現代劇の洗練とアングラ劇の大胆さ、
 どっちがいいのか、悪いのかではありません。
 どっちも(さらにもっと多様なものが)同時に存在すべきだと考えています。

 そういう意味で、劇団「河」が、70年代のアングラ劇と現代劇を「架橋する」存在であって欲しいのです。
 他の演劇集団とは、ものごとを見る視点、解釈する角度、表現する手法において、さらに劇団自体の姿勢が全く異質な存在であって欲しいのです。

 春夏秋の空(見栄えのいい景色)ばかりになってしまった現代劇に、吉田篤弘氏の言葉を再度借りるなら、「冬の空」の厳しさが持つ身が引き締まるような厳しくも美しい世界を提示できる存在です。


ノイズの効果



 さらに三度目の引用になりますが、吉田篤弘氏が言う「おしなべてツルツルピカピカとノイズを排してしまった(これも『ソラシド』からです)」現代の私たちに、気づかせて欲しいのです。 けっしてクリアであることだけに価値があるのではない、雑音の中に、よくよく耳を澄ませると、本質に迫る微妙な音が発見できることを。



2017年8月21日月曜日

7/15・16 札幌の若手劇団サクラナイフを観ました

 サクラナイフ 『バベられパレード』
 旭川公演
7月15・16日 @まちなかぶんか小屋


 若い人たちが頑張っている姿は、気持ちのいいものだ。正直、芝居ズレしてしまった眼には、「オイオイオイ」と声が出そうになるのだが、そんなことを吹き飛ばしてしまう「表現したい」というエネルギーを感じた。





狭い小屋の利用法

ぶんか小屋は狭い。しかしその狭い会場を効率よく使う工夫がなされていた。なるほど、こうも使えるのか?と参考になった。とてもいい姿勢だ。芝居を定型的に観てしまう癖の付いたオヂサンには新鮮だった。

でももう一工夫した方がいいかも?

後方に設えた「壁」。ただの黒い布。壁そのものを作ってしまうと、他の装置とのバランスが崩れるので、壁を暗示する模様かなにかがあるといいのになぁ。「壁」はこの話の重要な要素でもあることだし。

 道具に対する「いい加減な姿勢」が見て取れた。残念ながら「いい加減」のシンプルさとは言い切れない。凝った装置だからいいわけではないが、また予算の都合もあるだろうが、その芝居の内容との関係を考えて、根拠のある装置作りを考えて欲しかった。





会話と独り言

漫画でいう吹き出しの中の台詞(通常活字で表記)が、メインストリームの会話です。一方、絵の中に書かれた作者の手書き文字が、独り言もしくは脳内or心中に浮かんだ感想を表しているのだろう。
 
 後者は通常台詞にならないが、今回の芝居ではボソッと言ってしまう。声にするのが悪いと言いたいのではない。それを表現するのは、サクラナイフにとって当たり前なのだろう。というか言わない方が気持ち悪いというのが、漫画やアニメに親しんだ人たちにとっては自然なのかもしれない。それを否定する気はない。






聞こえない台詞は客にとって不愉快

しかし、何か喋ったみたいだけれども、よく聞き取れないのは不満が残る。独り言なのだから小声になる。あるいは、舞台奥に向かって喋るため、耳を欹てていても内容を汲み取れない。

 もちろんメインストリームの会話の内容から想像は付くのだが、もしかすると違っているのかもしれない、という不安が度重なると客の身にはフラストレーションが蓄積する。

新しいスタイルをつくれ!

独話を言わずにいられないのなら、独話の文法を確立してほしい。それが定まるなら、新しい芝居のスタイルが生まれる。「サクラナイフ」色の芝居が誕生する。なかなか成功するのは難しいかもしれない。でも、自分たちが表現したいことを貪欲に追求していってほしい。



2017年8月20日日曜日

7/16 夜 T☆S Project 『モナリザの左目』を観ました。

T☆S Project 『モナリザの左目』
7月16日(日)18:00〜 @サン・アザレア







 予め謝っておきます。ゴメンナサイ。


 「サボってたのではありません。ホント。」にも書いたように、『モナリザの左目』が上演された夜は、肩から手への痛みが最高潮に達していました。家で湿布を大量に張ってなんとか押さえ込もうとしたのですが、効果無し。芝居が始まる前になんとかならないかと、右手でマッサージをし続けながらの観劇でした。

 観劇中でしたので、呟くことはできませんでした、心の中で「痛いな!馬鹿野郎。いい加減しやがれ」とひたすら罵っていました。

 なので深く考えながら、あるいは帰宅途中しっかり反芻して芝居を噛みしめる、なんてゆとりがアリマセンでした。

 それでも芝居の後半には、マッサージをするのを忘れて観ていました。痛みが一瞬なくなりました。残念ながら芝居が撥ねると同時に痛みが復活し、帰り道ではブツブツ罵声をアスファルトに浴びせました。

 虚しい。

 前半は痛みとの闘いに負け気味でしたので、集中できていませんでした。

 なのでちゃんと観ていたのか、どうにも自信がありません。よって内容にかかわることは差し控えます。(申しわけありません。次回は体調を整えて観劇します)

 装置、豪華でした。サンアザレアでここまで飾れるんだと驚きました。ミステリ-なので劇的な転換が必要なのでした。持ち込んだ器具を駆使しての演出はみごとでした。この会館の客席とステージの距離を有効に使う舞台は、今後ここで芝居をしようと考えていた人たちに大いに参考になったことでしょう。

 つくづく演劇は知恵と汗の産物だなぁと感心しました。

 細かいことは思えていませんが一番感心したのは、人間という存在のなんとまあ矛盾だらけで不条理に満ちていることか、ということでした。論理だけでは割り切れない不可解な生き物としての人間が垣間見られたのが、私にとっての最大の収穫でした。強いていえば、論理だけで考えると、人を見失うことがあるということです。

 裁判という最も論理的な展開が求められる場で、もっともそこから遠い人間存在の矛盾に満ちた様子を浮かび上がらせる、というのがこの手の芝居には要求されるのでしょう。そこが見えたのがよかった。

 我が侭を言えば、そこをもっともっと追求して欲しかった。

 ま、単なる我が侭に過ぎません。ホント勝手な言い草です。

 改めて言います。ゴメンナサイ。

2017年8月19日土曜日

9/6・7(水・木)は、『秋に咲く桜のような』(市民劇場)ですよ。

旭川市民劇場 9月例会 
音楽劇『秋に咲く桜のような』


日時:9月6日(水) 18:30〜

   9月7日(木) 13:30〜


場所:旭川市公会堂


チケット: 市民劇場 入会金 ¥2,000 

           会 費 月:一 般 ¥2,500
:大学生 ¥1,000
:中高生   ¥500


問い合せ:旭川市3条通り8丁目緑橋ビル2F ☎ 0166-23-1655

ちらし 表

ちらし 裏


 音楽劇なんですよね。ミュージカルではないの?と疑問が湧きます。いろいろ調べてみましたが、珍しく以下のウィキペディアの記述がシックリきました。

=============================================================
音楽劇(おんがく・げき)は、演劇の種類の一つである。
ミュージカルと同じように、音楽・歌唱を交えた楽曲を劇中に取り入れているものが多く、明確な線引きがあいまいな場合が多いとされているが、実際には、ミュージカルではセリフを歌唱で、また動きのあるシーンは踊りを入れる要素を取り入れるのに対し、音楽劇は、物語をセリフで進行し、その中で劇中歌・曲を挿入するというパターンが主であるとされる。これは、「上海バンスキング」を舞台化した際、演出家の串田和美の意向によりこのスタイルとしたとされている。
=============================================================

上海バンスキング」をご覧になった方は特に、ナルホド感が強いはずです。

 さて、今回の演目『秋に咲く桜のような』については、公式HPをご覧になるのがベストです。
 YouTubeもあります。


旭川は大丈夫か?心配です。


 ちらしのあらすじを読むと、身につまされますね。旭川の買物公園も・・・ウーム。

 全国から視察者が大挙して訪れた1972年が夢のようです。今や下手をすると「兵どもが夢野跡」的な状況になりかねない。まあ、日本全体が縮小傾向にある(なんといっても人口減少は致命的です)のだから、やむを得ない面はあるでしょう。

 でも、美しく歳を重ねていって貰いたい。街の人も。


 個人的には、年寄り(私のことです)が若い人の足を引っ張らない。
 いい歳こいて(私のことです)妙に張り切って迷惑を掛けない。
 年寄り(シツコイようですが私のことです)の冷や水はしない、を目標としていきたい。

 街も働く人が働きやすく充実した人生を送れるのが一番です。そして十分に働いた人が歳を取って年寄り(やっぱりワタシノコトデス)になったら、今度は若い人の手助けをする。

 そんな循環ができる街に旭川が変わってイケたらいいデスね。


 だから市民劇場サンに頑張って貰って、なんとか開演時刻を遅くしていただきたい。でないと働いている人が観たくても、間に合わない。18:30で仕事が終わらないのです。劇場の労働条件の問題など、超えなければならない山はたくさんあるでしょう。

 しかし、働き盛りの人こそ文化に親しんで貰いたいのです。でないといい仕事ができなくなる。公私が充実していないと意欲が湧きません。

 働く人が観劇しやすい環境を!!

 なんてことを考えながら、『秋に咲く桜のような』を観劇します。

 劇団SETスタミナやイッツフォーリーズについてはリンクをクリックしてください。

 サザエさんや小津安二郎の映画を観ると、昔のサラリーマンは17時にはきっかり仕事を終えていたのです。

 しかも毎日。

 だから子どもが駅までお迎えに行くことができたのです。

 サラリーマンの鑑です。






2017年8月18日金曜日

今月の楽しみは、『万作の会 狂言公演』だ!

野村万作氏の『萩大名』、萬斎氏の『蝸牛』


8月31日(木) 

旭川市民文化会館大ホール 18:00開場 18:30開演


全席指定 S ¥4,800  A ¥4,300
学生   S ¥2,800  A ¥2,300


問い合わせ先  0166-25-7331(旭川市民文化会館)

チケット販売 旭川市民文化会館HP または、このページのチラシ裏をご覧ください。

チラシ 表

チラシ 裏



 「狂言」って不思議です。能も狂言も台本がバレバレです。ちょっと調べれば全部分かってしまう。でも「そんなのツマラン」ってことがないんです。何から何まで「想定内」なのに、つい笑ってしまう(能の場合は見とれてしまう)。

 現代劇だとアンビリーバブルなことが起きてしまうのが、日本の古典芸能です。シェークスピア劇だと、大胆に現代風にアレンジします。しかし、能も狂言もほぼ昔のママで上演します。

 なのに面白い


 この不思議をぜひ体験して欲しいのです。
 
 しかも今回は「違いの分かる男」野村万作が『萩大名』を演じます。「ゴールドブレンド」のコマーシャル(1977年)ですよ。あのときは『釣狐』でした。

 ちなみに『蝸牛』を演じる野村萬斎氏は、万作氏のご長男です。今ではすっかり息子の方が有名になってしまいましたが、実は万作氏は「人間国宝」なんです。現在の狂言界で存命の人間国宝は、他に野村萬氏と山本東次郎氏の合計3名です。

 これは見逃してはいけません。
 古語での会話ですが、何の問題もありません。けっして難解でもアリマセン。

 もひとつ、ちなみに和泉流野村家では、「萬」「万」が名前に付く人だらけです。ややこしいのです。万作氏も萬斎氏もともに二世(二代目)です。その辺の経緯はこちらをご覧ください。

 さらに、ちなみに公文のコマーシャルで萬斎氏と一緒に出演しているのは、ご長男の野村裕基氏ですよ。

 楽しみ!!!



2017年8月17日木曜日

サボってたのではありません。ホント。

ブログ再開です。そして弁解です。



 一月程前から、左肩から手先にかけて鈍痛が走るようになり、PCの前に5分程度しか座ってられなくなりました。次第に歩いているときまでもチリチリとI痛みます。耐えられなくなりました。

 「イタタタッタ、ナンの祟りだよ。蚊取り線香焚き過ぎたかな?」

 などと呪いの言葉をブツブツ吐きながら歩いていました。側を通った人はきっとアブナイ人に見えたのでしょう。みなさん私に道を譲ってくださいます。

 が、

 一日中ずっと痛みます。

「こりゃアカン」

 病院へ。

 首のあたりで交差して左右に分かれる神経が骨に触って痛むとのこと。まあ老化ですね。一月鎮痛剤を飲んでいました。そんなに鎮痛剤を飲み続けて大丈夫なの?
 でも、私は聞き逃しませんでした。

 「まあ、一月もあれば自然に治りますよ」

 「えっ!自然にって・・・」

  鎮痛剤は「気休め?」

 ちょうどサクラナイフの『バベられパレード』を手伝っていたときが最高潮でした。サクラナイフのみなさんは不機嫌な親父に不快を感じたかもしれません。仏頂面をお見せしてしまいゴメンナサイ。

 ナンも考えられませんでした。

 最近になって漸く痛みが退いてきました。まだ完全ではないのですが、ブログもたまりに溜まってしまいました。

 言いたいことがあるのにキーボードが苦痛でまったく手出しできなかった反動が出没しだしました。

 そこで誤魔化し誤魔化しブログを再開します。


 今後の掲載記事予定を掲載しておきます。なに、自分を奮い立たせるために書くのだけのことです。けっして予告編ではアリマセン。

<観劇の感想>


1 T☆Sプロジェクト『モナリザの左目』
2 サクラナイフ『バベられパレード』
3 モロ師岡『しみじみてんてん北海道』
4 河『詩と演劇に架橋する十三章』
5 青年劇場『見すてられた島』

<今後の公演予定>


1 万作の会 狂言公演 『萩大名』『蝸牛』
2 スタミナや+イッツフォーリーズ『秋に咲く桜のような』
3 『ザ・ニューズペーパー 2017 in 旭川』


<長めの呟き> 


1 ボソボソ話 第3回

 以上、豪華(嘘ツケ)9本です。 

 今日はここまで。無理はしません。

2017年7月14日金曜日

T☆S Project さんの公演を今日知りましたので追加します。

7月の演劇日程

T☆S Projectさん、大変申しわけありませんでした。
今日、市民劇場を観に行って初めて知りました。
というわけで、急遽追加します。

☆劇団毎の日程


◎ 市民劇場の青年劇場『見すてられた島』 @公会堂


7月13日(木) 18:30〜
7月14日(金) 13:30〜

◎ 河 『詩と劇に架橋する十三章』 @CoCoDe


7月14日(金)  開演 19:00〜
7月15日(土) 開演 14:00〜
7月16日(日) 開演 13:00〜

◎ サクラナイフ 『バベられパレード』 @まちなかぶんか小屋


7月15日(土)  18:30〜  開場は30分前
7月16日(日)  13:00〜    〃

☆☆☆7/14 追加です☆☆☆

◎T☆S Project 『モナリザの左目』 @サン・アザレア 3Fホール

7月15日(土)  19:00〜  開場は30分前

7月16日(日)  13:00〜    〃         

        18:00〜    〃


==========================

☆日にち毎の日程

◇ 7/13(木) 

『見すてられた島』18:30〜

◇ 7/14(金)

『見すてられた島』13:30〜
『詩と劇に架橋する十三章』19:00〜

◇ 7/15(土)

『詩と劇に架橋する十三章』14:00〜
『バベられパレード』18:30〜

『モナリザの左目』19:00〜 ☆☆☆7/14追加☆☆☆

◇ 7/16(日)

『詩と劇に架橋する十三章』13:00〜
『バベられパレード』13:00〜

『モナリザの左目』13:00〜   ☆☆☆7/14追加☆            

         18:00〜   ☆☆☆7/14追加☆☆☆



 16日(日)は、全くの重なりとなりますね。引き裂かれる思いの方もいらっしゃるでしょう。
 みなさん、上手に個々人の日程を調整してください。
 ちなみに私は、すべての劇団を見る予定です。

 ハードです。ハイ。

2017年7月9日日曜日

8/6(木)は、モロ師岡氏の「しみじみてんてん北海道」です。


モロ師岡<旅の途中の>ひとりライブ

「しみじみてんてん北海道」
 〜歌とコントと・・そしてお芝居から

  

8月6日(木) 18:30開場 19:00開演 
料金 ¥2,000



  朝日サンライズホールの、

 『嫁も姑も皆幽霊』NLTプロデュース

 モロ師岡氏は  勝山源造

 を見るつもりでいたのですが、私事に紛れてチケットを買っていませんでした。漸く一段落したので、購入しようとサンライズホールのHPを覗いたら、不吉な二文字が目に飛び込んできました。ガーーン!

「完売」

 落胆していたところに、川谷氏から、上記のイベント開催の案内が届きました。なんだか、「地獄で仏」とはこんな状況をいうのでしょうか。

 モロ師岡氏については、ウィキペディアのHPを参照してください。まあ、多方面でのご活躍がすごいですね。
 それにしても、ご夫婦(楠美津香さん)とも、

「ひとり◎◎」

 なのですねぇ。

 ※ 8月のご案内は、これが最初です。他にご存じの方がいらっしゃいましたら、ご一報ください。